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離型性(非粘着性) 表面処理(目的・性能別検索)

使用例 ラベルシール、粘着テープ、ローラー、搬送ラインのガイド棒、射出成形の金型、投入シュート、樹脂成型の金型、ゴムロール、搬送コンベヤ内面、押出用スクリュ、搬送用プレート、搬送用ローラー、ヒートシール、ブロー成形機ダイス、刃物、治具、粉体ホッパー、スピンコーター、攪拌機、ドリル、自動車部品、ロボット部品、ノズル、ボルト、ナット、ベルト、タンク、蓋、機械部品の摺動部等

〈目次〉
1,選定のポイント
2,お勧めの加工技術
3,複数機能(目的)に適した加工技術
4,ソリューション事例
5,「離型性」と「撥水・撥油性」の違いについて
6,蒲田工業をご利用いただくメリット

「離型性(非粘着性)」選定のポイントについて

粘着物の状態(パウダー、ジェル状、液体、粉体等)によって、離型性(非粘着性)を求める場合に選定すべき表面処理は異なります。したがって、実際の使用条件に近い形でテストしながら、適切な表面処理を選定することが重要です。

ただし、離型性(非粘着性)に優れていても、他の性能が使用条件に合わない場合は、生産上に採用されない可能性があります。たとえば、耐熱性が低い、寸法精度が必要な場合、または削れる剥がれるリスクが高いものなどです。

当社では、数多くのお問い合わせ内容で取り組んできた知見や実績をもとに、選定とご紹介を行っております。お気軽にご相談ください。

【Point1】粘着物が粉体、半溶融樹脂や食品(添加物や水分、油分含有等)などの固形物の場合

粉体に含まれる水分のパーセンテージやご使用環境(温湿度)に応じて、コーティングが平滑面が良いのか、微細な凹凸を形成させるコーティングが選択されます。
その上で、フッ素系、シリコーン、セラミック、クロムなどの素材から選別し、相性の問題にも注意が必要です。また、必要な性能に耐熱性や寸法精度、清掃方法などが含まれるかどうかも検討する必要があります。

【Point2】粘着物が水や油の液体の場合

フッ素系、TNGコート(ガラスコーティング)などの撥水性・撥油性があるコーティングが選択されることが多いです。
ただし、フッ素系コーティングやTNGコートは外的要因で剥離する場合があるため、使用用途や環境に応じて慎重に選択する必要があります。

なお、撥水性に優れていても、他の性能を満たさない場合は採用が難しい場合があります。そのため、ご使用用途や環境に合わせた表面処理加工技術の選定について、お気軽にご相談ください。

■ 撥水性の比較動画

TNGコート、重合反応薄膜フッ素系コーティング、フッ素複合無電解ニッケルめっき、薄膜シリコン系コーティングの板を利用して、それぞれアルコールをかけた時の様子をご覧にいただける動画です。
撥水性に優れても、他の性能を満たさなく採用されない場合がありますのでお気軽にご相談ください。


【Point3】粘着物がガムテープ・セロテープのような粘着性の強いものの場合

フッ素樹脂やシリコンゴムで対応できない強力な粘着物が付着する場合、「非粘着樹脂コーティング」がお勧めです。
使用用途によってグレードが複数あり、お問い合わせいただいた際に、貼り付いてしまう製品の種類やどのように製品が貼り付いてしまうのかなどの具体的な内容を教えていただくことがあります。
また、有機溶剤やアルコールなどが微量でも含まれる場合にも対応できるグレードがございますので、ご相談ください。

【Point4】使用中の表面処理加工技術よりも、離型性(非粘着性)向上させたい場合

1種類の表面処理では離型性(非粘着性)向上に満足できない場合には、2種類以上の表面処理を表面に加工することで、より高い離型性(非粘着性)を実現できる場合があります。お問い合わせいただいた際に、既存の表面処理やコーティングが適正なものかどうかについて、製品の種類やご使用環境などをお知らせいただければ、最適な提案を行います。
弊社では、実際のご使用条件に合わせて最適な表面処理加工技術をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

お勧めの表面処理加工技術

表面処理加工技術の特性一覧表はこちらから

複数の機能(目的)を持つ場合に適した表面処理加工技術のご紹介

「離型性(非粘着性)」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐熱性」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐熱性」+「耐蝕性」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐熱性」+「耐蝕性」+「寸法精度」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐熱性」+「寸法精度」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「寸法精度」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐蝕性」
「離型性(非粘着性)」+「平滑性」+「耐蝕性」+「寸法精度」
「離型性(非粘着性)」+「寸法精度」
「離型性(非粘着性)」+「耐蝕性」

離型性(非粘着性)ソリューション事例

表面処理で粘着物の付着防止!拭取り作業簡易化に貢献
シート製品への傷防止で、歩留まり向上と安定操業!
フッ素樹脂テープに代わる表面処理で、手間を解消!
射出成形品の離型性向上
耐摩耗性と滑り性の両立―製品投入シュートへのブラストロン
金型の離型性向上にダイモール!
シート搬送に不可欠な、フッ素樹脂チューブと静電気対策
コーティング処理費用の削減と、長寿命化に貢献!
振動コンベヤの内面ライニング補修を短納期・低コストで実現
治具の離型性(非粘着性)向上を実現!製品にラベルを貼り付け〈表面処理 課題解決 事例紹介〉

「離型性」と「撥水・撥油性」の違いについて

離型性(非粘着性)は、表面に何も付着しない性質を指し、粘着物や接着剤が付着しないことを示します。つまり、表面に何らかの物質が付着しても簡単に取り除くことができる、あるいは一切付着しない、という性質を持つものです。例えば、非粘着樹脂コーティングやフッ素樹脂コーティングのような非粘着性のコーティングがあります。
一方、撥水・撥油性は、表面に水や油などの液体が付着しない性質を指します。撥水性は水をはじき、撥油性は油をはじく性質を示し、表面に液体が付着しても表面に張り付かず、滑り落ちる、あるいは弾き飛ばすような性質を持つものです。例えば、ロータス効果を利用した撥水コーティングや、テフロンのような撥油性コーティングがあります。

蒲田工業をご利用いただくメリット

総合的なご提案

弊社では、生産設備を持つ工場様に訪問し、生産ラインのお困りごとに対して総合的なご提案を行っています。表面処理のご提案にとどまらず、部品製作、設備のレイアウト変更や効率化、現地工事なども対応します。

表面処理加工技術の選定のコンサルティング

表面処理加工技術は細分化されており、同じ離型(非粘着)用途でも向き不向きがあるため、お客様がどれを選んでいいかわからないことがあります。
弊社の担当スタッフは、豊富な経験と知識を持ち、各種表面処理加工技術についての専門知識を有しています。お客様の使用用途や環境に応じて最適な表面処理加工技術を選定するサポートを行っています。