半導体製造工程の
クリーンルーム
半導体製造工程では、歩留り率を下げる(不良品)の原因の大半が製造工程途中で付着する微粒子にあるといわれています。
このページでは、半導体製造工程での歩留り向上、コンタミ(コンタミネーション)防止のためのクリーン環境(クリーンルーム)構築のポイントを解説します。
高い清浄度クラスと省エネクリーンルーム(長期運用に耐えられる)を構築
清浄度クラスの選定について
- 最適な清浄度クラスを選定。
- 空気流動を最適化するために、ラミナーフロー方式を採用する。汚染物質を滞留させない最適な気流方式により、高い清浄度を実現。
- 清浄度を維持するために、適切な換気回数を選定する。また、フィルタ(HEPAフィルター、ULPAフィルター等)も選定する。さらに、温度、湿度制御が可能なHVACシステム設計を採用。
- 帯電防止クリーンパネルを採用し、塵埃発生を抑制。
※帯電防止クリーンパネルは、壁や天井が滑らかで隙間がなく、清掃しやすいという特徴を有す。
温湿度管理と制御について
- 温度・湿度を正確に測定するために、高精度センサーを選定し、適切な位置に設置する。センサーが温湿度データをリアルタイムでモニタリングし、遠隔操作可能な集中管理システムを導入。
- 目的の環境条件を安定的に実現するために、HVACシステムや加湿・除湿装置を適切に設計。
- 環境変動への迅速な対応として、外部環境の変化による影響を最小限に抑えるため、変動を検知した際に迅速に対応を可能にするシステム構築。
省エネ型クリーンルームについて
- 高効率のHVACシステム、LED照明などエネルギー効率の高い設備を選定。
- 清浄度クラスに合わせて、空調システムを最適化する。使用用途に応じて、局所的な環境構築をするなどの工夫により、省エネを実現。
- 躯体設備自体の断熱性能を高める。そのために、外部からの熱の影響を減らす事ができる断熱性能の高いクリーンパネルを採用。
- エネルギー消費を抑えるために、使用環境に合わせて空調や照明の出力調整ができる省エネシステムを採用。
- 将来の技術進化や使用用途変更などに合わせ、機器の追加やレイアウト変更が容易にできる柔軟性のある設計。