ホーム > 表面処理(目的・性能別検索) > 滑り性
〈目次〉
1,選定のポイント
2,お勧めの加工技術
3,複数機能(目的)に適した加工技術
4,ソリューション事例
5,蒲田工業をご利用いただくメリット
滑り性を求める場合、母材の材質、寸法、形状、使用条件、使用環境などによって、選定すべき表面処理は異なります。実際の使用条件に近い形でテストしながら表面処理種類を選定することをお勧めします。
数多くのお問い合わせ内容で取り組んできた知見や実績をもとに選定を行いますのでお気軽にご相談ください。
価格重視
「フッ素樹脂コーティング」や「テフロンテープ」、手軽に潤滑効果が得られる潤滑スプレー剤等ご使用されているケースがございます。
一方、「フッ素樹脂コーティング」の場合は「自己犠牲潤滑作用」にて自らが削れながら滑り性を向上させているため、耐久性が低いことが課題に挙げられます。
また、フッ素樹脂コーティングそのものが柔らかいため、取り扱い方法を間違えてしまうと著しく削られたり剥離してしまうことがあります。
「テフロンテープ」の場合は貼り付けになるので、何かの原因で隅が剥がれかけるとそこから一気に剥離してしまうことがあります。
そのため、耐久性向上を目的に、他の樹脂(PEEK樹脂やセラミックなど)を配合させて耐久性を向上させたコーティングや、フッ素を分散共析させた無電解ニッケルメッキなどがお勧めとなります。
現在ではフッ素樹脂コーティングに対して、価格的に大きな差がない表面処理も多くあります。
実際の使用環境や頻度、清掃方法により、何が最適でオーバースペックにならないか、などさまざまな経験や知見から選定することが求められます。
異物混入解消方法
フッ素樹脂コーティングの異物混入をなるべく起こさない手法として、表面加工・剥がれにくい電解めっき・化学めっき・蒸着膜などに大別されるものが挙げられます。
表面加工はWPC処理®(マイクロディンプル処理®)などで金属の母材表面に微細な加工を施して、点接点効果による滑り性や離型性を高める加工技術です。
電解めっきでも硬質炭化クロムめっき「ダイクロンコーティング」は従来の硬質クロムめっきよりも密着性が良く、膜そのものも緻密性がありますので、剥がれにくく、膜の緻密性によって摩擦係数が、対硬質クロムめっきより下がります。
化学めっきでは、ニッケルベースの無電解による成膜となりますが、皮膜中にフッ素樹脂(PTFE)の微粒子を分散共析させた「フッ素複合無電解ニッケルめっき」などが撥水性や滑り性を付与することができ、ニッケルの皮膜が早期摩耗を防ぐ特性などがあります。
蒸着膜では耐摩耗性と滑り性(摩擦係数が低い)に優れている「DLCコーティング」や、用途や環境によって、プラズマなどで窒化させることによりチタンやクロム、アルミクロムなど高強度かつ滑り性・離型性に特化したものも最近では多く種類が挙げられます。
1種類の表面処理での滑り性向上に満足されていない場合、2種類の表面処理や加工を複合させて更なる滑り性を向上させることが可能な場合もございます。
また、お問い合わせを頂いた際に、既存の表面処理、コーティングが果たして適正なものかどうかについて、製品の種類、ご使用環境など教えていただければ幸いです。あらためて弊社で考えご提案をさせていただきます。
実際のご使用条件に合わせて、ご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。
・DLCコーティング(ダイヤモンドライクカーボン)
・ブラストロンコーティング
・フッ素樹脂コーティング
・WPC処理®
・フッ素樹脂熱収縮チューブ
・超高分子PEライニング(超高分子量ポリエチレンライニング)
・フッ素複合無電解ニッケルめっき
・ダイクロンコーティング
・セラミック配合フッ素樹脂コーティング
・PEEKコーティング(フッ素入り摺動グレード)
・セラミックコーティング
・「複合処理」ブラストロンコーティング+DLC処理
・「複合処理」マイクロディンプル処理+重合反応薄膜フッ素系コーティング
・ ダイクロンコーティング
・ ブラストロンコーティング
・ 「複合処理」ブラストロンコーティング+DLC処理
・ セラミックコーティング
・ 超高分子PEライニング(超高分子量ポリエチレンライニング)
・ DLCコーティング(ダイヤモンドライクカーボン)
・ PEEKコーティング(フッ素入り摺動グレード)
・ フッ素樹脂コーティング
・ PEEKコーティング(フッ素入り摺動グレード)
・ DLCコーティング(ダイヤモンドライクカーボン)
・ セラミックコーティング
・ JCコート™P(高機能DLC処理)
・ フッ素複合無電解ニッケルめっき
表面処理加工技術には製造現場で発生する問題を解決する「力」があります。
ところが、いざお客様が採用を考えると、それぞれの表面処理加工技術が細分化されていることに加え、同じ離型(非粘着)用途でも向き不向きがあるものが多々ございます。
「どれを選んでいいかわからない」
「どこに相談していいかわからない」
「もっと適切な処理があるのではないか」と、困ってしまう事態に陥ります。
蒲田工業では、生産設備を持つ工場様に日々訪問をさせていただいております。
生産ラインのお困りごと(例えば清掃を簡略させたい、無人化させたい、歩留まりを良くしたい等)に対して総合的にご提案を行っております。
また、表面処理のご提案にとどまらず、母材となる部品製作も行います。さらに、設備のレイアウト変更や効率化を図るための改善、それに伴う設計・製造・現地工事(管理含む)なども総合的に対応します。
ぜひ、一度ご相談ください。