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滑り性 表面処理(目的・性能別検索)

使用例 ホッパー、金属配管内面、ガイド、ターンバー、ステージ、搬送機器のガイド、冶具、ヒーター、金型、切削工具、機械部品、モールドパーツ、駆動部品、搬送用プーリー、シャフト、カッター、ブレード、スクリューヘッド、ローラー、ロール、シリンダー、ノズル、攪拌軸、ホットプレート等

「滑り性」選定のポイント

滑り性を求める場合、母材の材質、寸法、形状、使用条件、使用環境などによって、選定すべき表面処理は異なります。実際の使用条件に近い形でテストしながら表面処理種類を選定することをお勧めします。
数多くのお問い合わせ内容で取り組んできた知見や実績をもとに選定を行いますのでお気軽にご相談ください。

【Point1】潤滑剤がないドライ環境下で、滑り性向上を発揮させたい場合

価格重視フッ素樹脂コーティング」や「テフロンテープ」、手軽に潤滑効果が得られる潤滑スプレー剤等ご使用されているケースがございます。
一方、「フッ素樹脂コーティング」の場合は「自己犠牲潤滑作用」にて自らが削れながら滑り性を向上させているため、耐久性が低いことが課題に挙げられます。
また、フッ素樹脂コーティングそのものが柔らかいため、取り扱い方法を間違えてしまうと著しく削られたり剥離してしまうことがあります。

「テフロンテープ」の場合は貼り付けになるので、何かの原因で隅が剥がれかけるとそこから一気に剥離してしまうことがあります。

そのため、耐久性向上を目的に、他の樹脂(PEEK樹脂やセラミックなど)を配合させて耐久性を向上させたコーティングや、フッ素を分散共析させた無電解ニッケルメッキなどがお勧めとなります。
現在ではフッ素樹脂コーティングに対して、価格的に大きな差がない表面処理も多くあります。
実際の使用環境や頻度、清掃方法により、何が最適でオーバースペックにならないか、などさまざまな経験や知見から選定することが求められます。

異物混入解消方法 フッ素樹脂コーティングの異物混入をなるべく起こさない手法として、表面加工・剥がれにくい電解めっき・化学めっき・蒸着膜などに大別されるものが挙げられます。

表面加工はWPC処理®(マイクロディンプル処理®)などで金属の母材表面に微細な加工を施して、点接点効果による滑り性や離型性を高める加工技術です。

電解めっきでも硬質炭化クロムめっき「ダイクロンコーティング」は従来の硬質クロムめっきよりも密着性が良く、膜そのものも緻密性がありますので、剥がれにくく、膜の緻密性によって摩擦係数が、対硬質クロムめっきより下がります。

化学めっきでは、ニッケルベースの無電解による成膜となりますが、皮膜中にフッ素樹脂(PTFE)の微粒子を分散共析させた「フッ素複合無電解ニッケルめっき」などが撥水性や滑り性を付与することができ、ニッケルの皮膜が早期摩耗を防ぐ特性などがあります。

蒸着膜では耐摩耗性と滑り性(摩擦係数が低い)に優れている「DLCコーティング」や、用途や環境によって、プラズマなどで窒化させることによりチタンやクロム、アルミクロムなど高強度かつ滑り性・離型性に特化したものも最近では多く種類が挙げられます。

【Point2】使用中の表面処理加工技術よりも、滑り性向上させたい場合

1種類の表面処理での滑り性向上に満足されていない場合、2種類の表面処理や加工を複合させて更なる滑り性を向上させることが可能な場合もございます。

また、お問い合わせを頂いた際に、既存の表面処理、コーティングが果たして適正なものかどうかについて、製品の種類、ご使用環境など教えていただければ幸いです。あらためて弊社で考えご提案をさせていただきます。
実際のご使用条件に合わせて、ご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。