ホーム > お困りごと解決事例 > 特殊なメカニカルシールでメンテナンス頻度の軽減・長寿命化・シール性の向上
水洗設備を持つ採石工場様では、アスベストの使用禁止につき、スラリーポンプのグランドパッキンをノンアスベスト材質に変更しました。
しかし、従来であれば約3ヶ月間問題なく使用できていたのに対し、変更してからはわずか1週間で漏れが発生し、メンテナンス頻度の増加に困られていました。
※代替のアラミッド、ガラス、カーボン繊維のノンアスグランドパッキンは、硬くて軸と馴染みにくく、交換作業に手間が掛かるほか、シール性の低下により交換頻度が非常に増える可能性があります。
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これらの作業を少しでも減らしたいとのご相談をいただきました。
ノンアスグランドパッキンでは限界があり、メーカーを替えても期待通りの寿命延長にはつながらないと考え、まずメカニカルシールで検討しました。
メカニカルシールの特徴しかし、一般的なメカニカルシールの構造では面積が大きく、スラリーへの対応が難しいと判断しました。
そこで、独自の構造を持つT-Yシールをご提案しました。
【注意】
・シール面積が小さいため、高い圧力のかかる部分には使用できません。
・割れやすい部品がありますので、慎重に取付けをお願いします。
イニシャルコストはかかるものの、約5ヶ月ノーメンテナンス期間が続けば十分と判断されていましたが、実際には取付けから1年経過してもノーメンテナンスを維持する結果を出すことができました。
他のスラリーポンプにも採用の意向を示していただいております。
<吉澤石灰工業株式会社 採鉱部 松永様談>
改造後は日々の点検のみで、作業負担が大幅に軽減されました。具体的には、グランドパッキンの交換(1回/週)、交換作業(30分/週)、床清掃(30分/日)、ベアリング交換(12時間/半年)といった作業を削減できました。
導入から1年経ちますが、完全にノーメンテナンスで済んでいるので、喜んでいます。
補足説明
T-Yシールの加工に関しまして、納期はご下命後20~25日間となります。
ご希望により取付け作業もお請けします。調整時は無料で立合い指導させていただきます。
参考:スラリー濃度が低い場合、又はスラリー無しの液体輸送ポンプの軸封は、グランドパッキンとダイクロン処理をした軸及びスリーブとの組合せもメンテナンス頻度の軽減、シール性の向上に非常に有効です。
アスベスト製品の使用禁止により、ブレーキパッドや断熱材、耐火材などの製造に様々な影響が出ております。
特に今回のお問い合わせのように、液漏れ防止のグランドパッキンにおいて、液漏れ、交換頻度の増加、諸経費の高騰など、様々なお困り事をお聞きしております。
蒲田工業では、このようなお困り事を数々解決した実績をもとに、ご使用の条件に合う様々な方法を提案し、お困り事を解消する手助けを致します。
ぜひお気軽にご相談ください。