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京浜営業所 小松さん取材記

DATE2015.1. 8 CATEGORY現場レポート

 営業推進部の周です。


先日、京浜営業所の小松さんを取材させて頂きました。


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血液型:    B型
星座:     天秤座
趣味:     音楽鑑賞
好きな食べ物: ラーメン
社歴:     20年

Q: 主な仕事内容をお聞かせください

圧力分布を測定するタクタイルセンサー(タクタイルセンサーについて詳しくはこちらhttps://www.kamata.co.jp/html/pressure/)の営業と、一般営業の両方を担当しています。一般営業としては京浜営業所が所在する川崎近辺が中心ですが、タクタイルセンサーに関しては、北は北海道から南は沖縄まで全国を担当しています。

- タクタイルセンサーについて教えて下さい
このセンサーは、圧力の変化をリアルタイムに測定し、確認、解析できるシステムです。瞬間的な絶対値を計測するのではなく、一定時間における荷重の変化や重心の移動を視覚的に見ることができる他にはないセンサーシステムです。フィルム状のセンサーを対象面に置いたり、貼りつけたり、挟み込んだりして測定することができます。測定したデータは画像解析機能を使って、等高線として見たり、荷重毎の色分けで見たりすることができます。コマ送りや早送りをすることも自由自在です。

- 具体的にどのような分野や用途で使われているのですか?
分野は様々ですが、最も納入実績が多いのは半導体、液晶関連です。シリコンウェハーや液晶のガラス基板を均一に研磨するために、研磨パッドを精密に調整する必要があります。このセンサーでパッドの当たり具合を調整、確認することで研磨精度を向上させることができます。また基板の貼り合わせ工程などでも使われます。
他には、ヨーグルトやプリンの容器には蓋が糊付けされていますが、この糊付けが全周に渡り均一な荷重でプレスされているかを確認する、羽毛布団の寝心地の解析といった用途にも採用されています。


Q: タクタイルセンサーの営業活動について教えて下さい

20年前に学校を卒業し配属されたのが、当時新規事業として立ち上がったばかりのST開発部というこのセンサーを専門に扱う部署でした。出身学校は経理の専門学校でしたから特にパソコンに詳しいわけでもなかったのですが、面接時にロータス(当時は多く使われていた表計算ソフトです)を授業で習いましたという話をしたから勘違いされたのか・・・。そんな訳で、入社してまず大変だったのは、パソコンの操作を覚えることでした。MS-DOSの時代だったので、コマンドを覚えて、いちいち入力しないとセットアップもできないし、今のようにガイドやヘルプが充実しているわけではないし、インターネットで調べるということもできませんでしたから(まだパソコン通信の時代でした)本当に苦労しました。その上でセンサーシステムをセットアップしていくのですが、これも機器同士の相性だとかいろいろと複雑で、調整も一筋縄ではいかず、トライ&エラーの繰り返しでした。
以来ずっとこのシステムに携わっていますがPCの進化を実感しています。セットアップもデータの解析も今では本当に簡単になりました。

ある程度、操作も覚えて上司と共に測定デモを中心とした営業活動を行いました。早い段階から操作説明を担当させてもらえたので、営業していく中で説明スキルを身に付けていったという感じです。ST開発部は少人数の部署でしたから、展示会の出展、リストを基にしたテレアポ、営業、依頼されたデータの解析とあらゆることをやりました。
システムも高額なものですから、説明して、デモもして、サンプルデータの解析までしてもなかなか成約することは難しくて立ち上げ当初は特に売上の面で苦しい思いを味わいました。
しばらくして、日本全体で半導体、液晶産業が大きく伸びて、タクタイルセンサーの認知度も上がり、治具としてデファクトスタンダードの位置を得ることができるようになると、右肩上がりで売上も増えていきました。デバイスメーカーさんだけでなく、装置メーカーさんだったり、検査機メーカーさんだったり裾野も広がりましたし、半導体、液晶以外への分野への採用もこの時期拡大しました。

- 営業していく上での苦労はありませんでしたか?
ターゲットとするお客様が大手メーカーの研究所であったり、大学の研究室だったりしたので、最初は正直ビビりました。ある意味そこで開き直って、「タクタイルセンサーについて丁寧に、測定原理から説明しよう。センサー自体に関しては自分の方がお客様より詳しいし、使い方や特性に関しても自分がプロなんだから、その点については自信を持とう」と考えました。
その上で、展示会に行ってどんな測定ニーズがあるのか探ったり、訪問前にできるだけ用途を聞き出して、最適なサイズ、感度に事前設定してデモを行う、デモでのヒアリングポイントをきちっと押える、こうした取組を続けました。勉強すべき内容も、量も多かったので苦労したと言えば苦労しましたが、その分手応えもありました。


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Q: 印象に残っている仕事を教えて下さい

いずれもタクタイルセンサーの話ですが、3つあります。
一つは国家プロジェクトの流氷研究に採用された件です。流氷の衝突に耐える岸壁の設計や砕氷船の形状設計のために、実際に流氷がどのように当たって砕けるのか、圧力がどのように掛かるのかといったデータを取る目的で採用されたんですが、自分も実験の立会に、真冬の北海道に同行することになりました。当然ですが恐ろしく寒くて、南極観測隊が着るようなダウンを着て、みんなでガタガタ震えながら海中にセンサーを設置してデータ取りを行いました。その時にまとめられた論文はアメリカの学会で発表されて、とても高い評価を得られたそうです。このテストの最中に私は岸壁と流氷の隙間の亀裂に足を踏み外して落っこちてしまって大変でした。下手したら凍傷になって壊死してしまうと言われてあわてて着替えました。今ではいい思い出です。
二つ目は、ベビーシューズの開発用に採用された件です。歩き始めたばかりの赤ちゃんの足にどんな形状が良いのか?素材は?靴底の硬さは?という開発用です。中敷きにセットできるよう、センサーシートをカスタマイズして納入しました。こちらもデータ取りに同行しまして、ベビー用品店で丸一日たくさんの赤ちゃんに歩いてもらいました(笑)
三つ目もベビー用品ですが、こちらは哺乳瓶の開発です。先端の吸い口の部分の形状、硬さ、素材、厚みなどを最適化するために導入して頂きました。吸い口の内側にセットできるようにセンサーシートはかなり特殊な形状にカスタマイズして製作しました。最適形状を見つけ出すためのセンサーなので、大きさや形状を一つに決めてしまう訳にはいかないですし、あまり吸い口との距離が離れてしまうと正しいデータが取れないという条件になりましたから、カスタマイズが大変で印象に残っています。


Q: 一般営業に移って、どういう苦労がありましたか?

ずっとタクタイルセンサー一筋だったので、正直最初はかなり戸惑いました。営業に行くときの服装からして違いますしね。蒲田工業の扱い品目そのものの商品知識も本当になくて、営業所の先輩、後輩、営業推進部、メーカーさんあらゆるところに聞きまくり、相談してなんとかやっています。まだまだ覚えることは山ほどあるので、毎日勉強です。
工事の現場立会の経験もそれまではほぼ0でしたから、現場に行っても自分が何をしなければいけないのか、何ができるのか分からない。怒られ、覚え、修正しを繰り返しました。


Q: 一般営業に移って失敗したことはありますか?

やはり工事の監督ですね。最初は知識も経験も足りていなかったので、ボーっと突っ立ってました。その場に存在してさえいればいいんだろうと思っていて、ボーっと見ていたのですが、当然怒られますよね。監督なんだから、単にいるだけでなく、進捗状況を踏まえて段取りを考え、安全に作業が行われているか作業員の方たちの動きに目を配り、必要とあれば注意をする。状況によっては一旦工事を止めて、お客様と協議しながら工程を組み直す。監督としてやらなければいけない仕事はたくさんあるんですよ。最近は経験もある程度積み、果たすべき役割がわかってきましたから、余計最初のころの拙さに気付き、反省しています。


Q: 仕事していて嬉しかったこと・仕事のやりがいは?

 タクタイルセンサーに関していうと、メーカーの方からも信頼してもらえている。営業もプレゼンも安心してお任せできると言ってもらえたことですね。
そうして認めてもらえたプレゼンやデモを行ってご注文頂けるというのは営業の面白さです。昔はパソコンの値段も高くて、今のように1台ぐらい使っていないパソコンが転がっているということはありませんでした。今以上にシステム総額の価格も高かった。だからこそ「自分の営業力で売れた!」という時は嬉しかったですね。ちなみに当時は研究職のお客様が、自分が自由に使えるパソコンが欲しいがためにタクタイルセンサーとセットで購入されるケースもありました。もちろんセンサーも使われるのですが、センサーのために必要なスペックをはるかに超える仕様のパソコンを選定希望されるケースもありました。
今はタクタイルセンサーのような自信を持って戦える武器を一日でも早く身に付けられるように精進しています。


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Q: これからの目標は?

営業として一億円プレーヤーに早く返り咲くことが当面の目標です。


Q: プライベートはどのように過ごされていますか?

家族と買い物に良く出かけます。当然運転手は自分です。あとは子供のテレビゲームの相手に良くさせられています。勝負となると結構真剣になってしまいます(笑)


小松さんのインタビューは以上です。

タクタイルセンサーを通して様々な経験をされた小松主任。国家プロジェクトからベビー用品まで幅広い分野での営業のお話は非常に面白かったです。タクタイルセンサーはホームページでも紹介しておりますので、是非ご覧ください。

取材させて頂き、ありがとうございましたm(__)m。

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