無人搬送車（AGV）車輪の滑り出し防止・ガイドレールグリップ向上【鉄系アモルファス合金溶射】〈表面処理 課題解決 事例紹介〉
みなさん、こんにちは！開発部の中山です。
表面処理、コーティングについては私にお任せください！
お客様からのお困りごとを解決した事例を簡単に解説します。
今後、こちらで定期的に更新していきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
方法（手段）：
ガイドレールを新規製作。
グリップ力を向上させるため、鉄系アモルファス合金溶射を施工。
目的：
車輪の滑り出しを防ぐことによって、無人搬送車（AGV）の急停止や搬送中の製品のズレ・転倒を防止。
お客様のお困りごと：
無人搬送車（AGV）が製品を搬送する際、段差（勾配）があるところで車輪が滑り出してしまっていました。それが原因となり、製品搬送が止まり、生産効率が低下していました。さらに、スリップ振動による製品のズレや倒れ等も発生することもありました。
お客様からは、グリップ力が高い表面処理を提案してほしい、と相談されました。
蒲田工業の提案内容：
無人搬送車（AGV）の車輪は、ウレタンゴム製であるため、グリップ性とクッション性に優れています。ウレタンゴム車輪にコーティングをすることでも、問題解決できそうでしたが、低コスト・短納期に優位性がある、レール部材の新規製作をご提案しました。
〈選定手順と詳しい説明〉
1、お客様から図面を受領し、用途に合うステンレス製レールとSS材レールを新規製作。（短納期）
2、タイヤの接地面に、鉄系アモルファス合金溶射を施工。
3、SS材レールには、防錆性のある溶射（鉄系アモルファス合金溶射）を施工。溶射部以外には、お客様のご希望のカラーで、防錆塗装も行いました。
鉄系アモルファス合金溶射イメージ写真
鉄系アモルファス合金溶射について：
鉄系アモルファス合金溶射は、強度・耐食性に優れる表面処理です。
また、溶射によって鋭いエッジを持つ表面凹凸が得られます。この表面が母材に食い込むことで（スパイク効果）滑り止め効果を発揮します。
鉄系アモルファス合金溶射についての詳細はこちらから
→ https://www.kamata.co.jp/html/surface/surface_02_40.html
実現できた効果：
車輪が滑り出す現象が無くなり、無人搬送車（AGV）が急停止するなどの問題を解決できました。
また、短納期（母材製作＋溶射～納入を2週間程度）で対応することにより、据付工事期間の短縮にもつながりました。
蒲田工業の強み：
蒲田工業には各種表面処理加工技術の専門知識を豊富に持つ専門スタッフが在籍しています。耐摩耗・滑り、非粘着、グリップなど、必要とされる目的に合わせ、めっき・樹脂系・無機系・ゴムライニング・塗装などの中から、最適な処理をご提案します。
また、表面処理のご提案にとどまらず、母材となる部品製作も行います。さらに、設備のレイアウト変更や効率化を図るための改善、それに伴う設計・製造・現地工事（管理含む）なども総合的に対応します。
ぜひ、一度ご相談ください。
