樹脂精密切削加工サンプルの紹介
お客様で開催する技術内覧会のため借り受けた、樹脂精密切削加工のサンプルを見せてもらいました。
工業用品とは思えないほどきれいでびっくりしました。
そのままインテリアショップに並んでいてもおかしくないぐらいです。
サンプルには、さまざまな加工技術が盛り込まれています。
①
■ 見所:
アクリル削り出しで磨き出されています。
ちょっと触るだけで指紋が付いてしまうので、撮影前の拭き取りが大変でした。
穴が上と下から開けられていて、ずれることなく通っています。(4本開いています)
②
■ 見所:
こちらもアクリルの削り出しです。
上部からφ3の穴が300Lぐらい4本開けられています。
写真ではわかりにくいですが、穴加工部がほとんど白濁していません。(普通は、切削加工をすると表面が毛羽立ったりして、白くなってしまうそうです)
この深さまで穴を開ける技術は並大抵ではないそうです。
③
■ 見所:
こちらもアクリルですが、ネジ加工したところなども透明なままです。
内部は後から研磨することは出来ないそうです。
④
■ 見所:
楕円の泡みたいに切削されています。
このサンプルはどの角度で撮影してもうまく写せなくて苦労しました。楕円加工がポイントだそうです。
真円に比べて加工やプログラミングの難易度がずっと高くなるそうです。
⑤
■ 見所:
光に当てて見ないと良くわからなかったのですが、φ0.03(30μm)の穴が1338個!も開けられてロゴマークになっています。
穴どうしが一定のピッチを保っています。30μmというのはとてもすごいことだそうです。
⑥
■ 見所:
POMの加工品ですが、薄い部分は0.1㎜の厚みしかないそうです。
切ってしまわないように注意しながら残して彫り込んであるそうです。
触ると破いてしまいそうで、ドキドキしました。
⑦
■ 見所:
大根のカツラ剥きのような加工がされています、1㎜もない薄さです。
下の台に乗っかっていたり、接合されているのではなく全て一体になっていました。
⑧
■ 見所:
スパイラル(螺旋)ネジ切加工がされた、ボルトとナットのセットです。
垂直に立てると手を触れていないのにボルトが下までスルスルと回転しながら落ちて行きました。
ちょっとでも斜めにすると止まります。精度が高いからこそこういう動きになるそうです。
⑨
■ 見所:
細い糸や玉に見える部分も全部繋がっています。
信じられませんが、元は太い円柱を(両サイドの太い部分)慎重に削って、この細い部分は出来ているそうです。
糸状の部分はφ1㎜もないので、台紙から取り外すとブラブラ動きます!
⑩
■ 見所:
加工に使う様々な材料を組み合わせて作られた立体パズルです。
バラバラにしてみると、それぞれのピースが吸い付くような仕上がりで組み合わされていました。
⑪
■ 見所:
山梨に工場があるということで、地元の英雄武田信玄公に因み「風林火山」の灯篭の模型だそうです。
早速上司に、サンプルの作り方、見所等を説明して頂きました。改めてその加工技術の精密さ・凄さに驚きました。
日本のモノづくりの神髄に触れた気がしました。
その後、富士事業所の所員も営業の合間を縫ってサンプルを見に来ました。
サンプルを手に取って、
「凄い!」、「これって、どうやって刃物が動いたかなあ」、「ほかでは絶対できないわ」...と口々に言っていました。^m^
普段樹脂の切削加工を扱いなれている人の目から見ても凄い技術だそうです。
今回の写真は導入したばかりのミラーレス一眼カメラで撮影しました。
まだまだ慣れてはいませんが今まで使っていたデジカメやiPhoneのカメラとはやっぱり違うなーと思います。
どうでしょうか(^^)?
加工のご依頼や、サンプルの実際に見てみたいというご要望がございましたら、ぜひ蒲田工業までお問い合わせください。