工場インフラ(ユーティリティ・ファシリティ設備)の事例

運転制御室に発生している腐食性ガスを取り除き、安定操業を実現

お客様のお困りごと   FB-14

製紙工場様のパルプ溶解設備において、腐食性ガスが発生し隣接しているマシン制御室に流入、制御基板を腐食させて度々マシンを緊急停止させる事故が発生していました。

お客様の抱える課題
  • 溶解設備を含むマシン建屋を陽圧にしているため発生した腐食性ガスが隣接する制御室に流入し充満してしまう。
  • 亜硫酸ガスや硫化水素などの腐食性ガスが発生しているが、正確にガスの成分や濃度は分らない。
  • 正確なガス成分がつかめないため、有効な対策が取れない。

蒲田工業からのご提案内容

腐食ガスを分析し、結果に合わせたコロージョン・コントロールシステムを行なうことを提案しました。

解決のポイント
  • コロージョン・クラシフィケーション・クーポン(腐食ガス分析用サンプリングテスター)を制御室に設置し、正確に腐食ガスの分析を行なう。
  • 分析結果(金・銀・銅板の腐食度合い)にもとづき米国規格ISAstdでクラス分けを行なう。
  • クラス分けによってガス吸着剤の種類と必要な量(台数)を決定。
    (ピュラフィル・ピュラカーボ・ピュラコール
  • ファン等の容量等を決定し、設置スペースを考慮しコロージョン・コントロールシステムを組み立てる。
    *効果を発揮させるため、お客様により制御室の密閉度を高めていただく事も提案しました

1.クーポンで分析、クラス分け

2.吸着剤・フィルタの選定

3.吸着剤フィルタユニット選定

環境(腐食性)のクラス

環境の分類 腐蝕フィルムの厚み
(銅クーポン)
定義
G1 Mild < 300(A/30日) 腐食は、装置の信頼性に影響を与えない環境
G2 Moderate < 1000(A/30日) 腐食による影響は測定可能であり、腐食は装置の信頼性に影響を与えると考えられる環境
G3 Harsh < 2000(A/30日) 腐食は、高い確率で発生する環境。装置の信頼性に対し腐食が影響すると推定される環境。
Gx Severe ≧ 2000(A/30日) 電気/電子機器は、腐食により使用に耐えないと推定される環境。

ピュラフィルの有害ガス除去機構

解決した内容、お客様の声

ご予算の関係で本来の必要能力以下で納入設置しましたが、お客様で密閉度を上げていただいた事もあり、設置後から現在までマシンの緊急停止は無く、確実に成果を上げています。  「結果には満足をしている、予算取れ次第システムを追加し制御基板の腐食によるマシン停止を完全に無くしたい」 とのお話を頂きました。(追加分を受注する予定)

蒲田工業がご提供できる価値

現状把握・分析まで行い適切な装置や製品を提供し、ご要望によって設置工事まで対応いたします。また、交換品の寿命判定や交換作業まで行います。

事例番号

FB-14
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