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PEEKコーティング 表面処理加工技術紹介

PEEKコーティング

※日建塗装工業製 ピークコート(登録商標)
※PEEK(ピーク)はポリエーテル・エーテル・ケトンで、ビクトレックス・エムシー(株)の商品名です。

加工技術の詳細

1,滑り性を付与させたいなどの場合はフッ素添加グレードを推奨させていただきます。

2,PEEKコーティングは目的に応じて膜厚の幅が他のコーティングよりもあるのが特徴です。 耐薬品性や絶縁性などは厚膜(最大1,200μm 但し母材の形状による)仕様にしたり、 寸法変化が極端に異なると他の問題が生じる場合などは薄膜(40μm前後)仕様にすることが可能です。

3,PEEKコーティングにはご用途に応じて帯電防止グレードやフッ素添加グレードなどがございます。

PEEKコーティング(膜厚100μm)
PEEKコーティング

PEEKコーティング(膜厚40μm)
PEEKコーティング

PEEKコーティング(帯電防止グレード)
PEEKコーティング

PEEKコーティング(フッ素添加グレード)
PEEKコーティング

処理加工可能な素材・加工温度

処理槽のサイズは1000Wx1000Hx3000Lです。この範囲内での処理になります。
鉄・ステンレス・アルミニウムに加工可能です。

加工温度は430℃前後です、素材は厚さ等によって、多少変形する事もあります。
素材のご支給には事前にご相談をお願い致します。

優れた特性

1,耐熱性 樹脂系の表面処理の中で連続使用温度260℃と最も高い耐熱性を発揮します。

2,滑り性・耐摩耗性 フッ素樹脂には劣りますが、高い滑り性(摺動性)を有し、他の樹脂系処理に比べ高い耐摩耗性を持っています。

3,高強度・高硬度 樹脂系処理の中で強度・硬度においても最も高いものです。

4,耐薬品性 濃塩酸以外の強酸・強アルカリどちらにもほとんど侵されません。

5,金属イオン溶出防止 ピークコートは特殊な加工技術で厚膜処理やピンホールレス(材料中に微小の穴が無い)を実現し、浸透を抑え金属イオン溶出を防止します。

6,電気絶縁性 体積抵抗率10Ω・cmと厚膜処理と材料特性によって、非常に高い絶縁性能を有します。また、逆に導電性を必要とする箇所にはピークコートCがあります。

7,環境特性 ピークコートは、炭素・水素・酸素で形成されていますので、燃焼時の発生物質は二酸化炭素と水のみで、大気を汚染させません。

注意事項

剥離性・滑り性はありますが、非粘着ではありません。価格は少々高めです、どうしても他の表面処理では満足できない箇所にご検討ください。

ご使用頂いた用途例

金属イオン溶出を嫌う製品のタンク・槽・配管ラインの接液部、半導体製品搬送ラインのガイド等部品類、高熱雰囲気中の摺動部其の他、多くの優れた特徴を活かした用途の開発中です。